子供のような親。大人のような子。
姉妹のような母子。他人のような父子。
犬猿の親子。友だちのような親子。そっくりな親子。
ケータイでつながっている親子。話をしない親子。会いたい親子。
もめている親子。なつかしい親子。
うらやましい親子。笑っている親子。
ブルースの写真を見ていると、いろんな親子がいるんだな、とつくづく思う。
親子といっても所詮は、人間と人間。人と人の関係に変わりはない。
でも、これが恋人同士の写真だったら、こんなに面白くなっただろうか。
ブルースの被写体になって以来、
僕は、恋人にはない根ッコのようなものが親子にはあると信じている。
ブルースは、その根ッコを撮る名人なのだ。
自分たち親子はここを撮ってほしい、と思ってもそれはムダな抵抗。
思ってもいない親子がそこに写ってしまうから。
被写体の意識をかいくぐるようにして、
その親子だけが持つ根ッコをブルースは切り取ってしまう。
7月の第四日曜日だから、ことしは23日が親子の日か。
たのしいようで、こわいような期待を持ちながら、
ことしも僕たち親子は根ッコを撮られに行く。
親子は、これからも永遠に続く。
人類がある限り、親子は存在する。
果苗と来美の父、三井浩