父親の呼び名について。
「お父さん」
違うなぁ。
「父ちゃーん」
遠いんだよなぁ…
「パパ」
キモい!キモい!
「親父ぃ」
三人称の時は使うけど。うーん。
「マサルちゃん」
10年後だったら、使えるかもな。
「おい、マサル!」
いやいや、一生無理だろう。
「マーチュー」
おぉ。これこれ。やっぱりこれだ!
小さい頃から、父親の事をこうやって呼んできた。
きっと父親も母親も、一般的な代名詞で呼ばれる事が嫌だったんだろう。
両親ともにあだ名で呼ぶよう、物心つく前からすりこまれて来たのだ。
だからおれにとっては「お父さん」でもなければ、「お母さん」でもない。
もちろん家の外では恥ずかしいよ、そりゃ。
友達に父親の話をする時は「親父がさぁ」って言うもん。
(だからこのページ、友達には見つかりたくないんです)
でも本人には直接、「親父」とか「お父さん」って呼ぶよりも
よっぽど、「マーチュー」って呼ぶ方が恥ずかしくない。
きっと彼だって同じことだろう。
普通であるな。
人と違う事やれよ。
お前はお前だ。
いつだってそう言われて育てられてきた。
このあだ名もそうゆうこと。
父親だけど、お父さんじゃない。
恥ずかしいけど、世間様に晒す辱めさえ芸の肥やし!
きっとね、こうゆう事なんだ。
もし自分に子供が出来たら、何て呼ばせよう。
なるべくヘンテコで可愛らしいのがいいな。
そして小学校の教室でひとり、恥ずかしいおもいをするんだ。
へへへ。
でもね、それは悪い事じゃないんだ。
最後にもう一人、これを読んで欲しくない人がいる。
マーチュー。
だって、恥ずかしいじゃん!
福田遊太
コメント
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