「親子の日」にとって、初の海外展示会となるシンガポールでの写真展が、2月19日にスタートいたしました。初日に行われたレセプションでは、ブルース・オズボーンが「親子」というテーマに出会った経緯、OYAKOという日本語の意味、14年目となる「親子の日」への思いを話して、シンガポールの人たちからも共感をいただきました。スタジオ撮影のモノクロの親子写真と同時に展示した、東日本大震災後の被災地で撮影した親子写真にも非常に関心を持っていただき、ともすれば忘れがちになってしまう被災地での様子を会場の人たちに改めて知ってもらうことが出来ました。20日には、在シンガポール日本国大使館JCCのコーディネートでシンガポールの親子写真撮影会を行い、地元の人たちとの交流を図ることが出来ました。
会場となっている在シンガポール日本国大使館JCC
オープニングレセプションにはたくさんの人が来てくださいました。
20日の撮影会はシンガポールの人たちとの交流の場として大いに盛り上がりました
「親子の日」にとって初の海外イベントとなるシンガポールでの展覧会が2月19日からスタートします。会場は、在シンガポール日本国大使館で文化広報をつとめるJCC(ジャパン・クリエイティブ・センター)。平成21年に日本の「いま」を伝える新しいタイプの情報発信拠点として、「イノベーション(革新)とトラディション(伝統)」をテーマに開設された場所です。会期中には、他民族が居住するシンガポールの親子撮影も実施して、「親子の日」の新たな道筋を捜す第一歩を踏み出します。お知り合いの人には、是非お知らせしてください。ブルース・オズボーンは、19日〜20日まで在廊予定です。詳細はこちらから
協同組合日本写真館協会を通じて、大阪府豊中市で杉本写真場を営まれている杉本彩二郎様と出会ったのが数年前。そのご縁がきっかけとなり、今年で結成55周年となる地域奉仕団体豊中ライオンズクラブの記念事業で、映画「OYAKO」の上映会をしていただくことが出来ました。
2月7日にエトレとよなかで行われた上映会は、200人を超える来場者で賑わい、「親子」について改めて考える時間を持っていただくことが出来ました。
これからも、沢山の人に映画を見ていただく機会を作って、コミュニティーの最小単位である「親子」の関係を見つめるきっかけをさらに多く持ちたいと思っています。
自主上映会開催は随時受け付けていますので、興味のある方は事務局にアクセスしてください。
お待ちしています。
逗子高校(神奈川県逗子市)で、5回目となる「地域連携教育」の一環としてワークショップが行われました。生徒たちが地域に住む人たちと交流する機会を深める中から何かを学ぼうという主旨の授業です。今年参加した14人の講師が用意した授業の内容は、飛び出す絵本の制作、譜面のない音楽の制作、世界の言葉話してみよう〜多言語チャレンジ〜、まちなみデザイン:模型を作ろう、などなど。生徒でなくても参加したくなるような楽しい授業がいっぱいです。先日、ブルース・オズボーンもこの授業の講師の一人として2回目となるワークショップを行い、20人の生徒が参加しました。テーマは、昨年に続いて「写真の可能性」。情報を記録する写真、広告的にアプローチする写真、アートとしての写真、商品を紹介する目的の写真、そして、心模様を表現する写真 etc. 写真の可能性は幅広く限りないことを説明したあとで、カメラの基礎的な使い方を伝授!そのあと、生徒達はカメラを持って校庭に出て思い思いの撮影の機会を楽しみました。子育ては、親だけでは完結出来ません。地元に住む人が子どもたちとコミュニケーションをとる機会、本当にだいじですね。参加した講師たちも元気をもらうことが出来ました。
高校生たちと楽しい時間を終えた後のイキイキとした講師たちの表情です。
2016年1月15日と16日のぴあ映画初日満足度ランキングのトップに、香港の名匠ピーター・チャン監督が実話を基に描いた親子を巡るミステリアスなドラマ『最愛の子』が輝いた。
この『最愛の子』は、中国で実際に起きた誘拐事件を基に描くヒューマン・ミステリー。3歳で誘拐された息子に3年後に再会した産みの母と、誘拐犯の妻で育ての母、ふたりの母に育てられた息子のそれぞれの愛と葛藤を繊細に描く。観客は「親が子を思う気持ちは重く強いというメッセージを感じた」「親と子はDNAだけのものではないと思った」「育ての親と実の親のどちらにも感情移入して心が揺さぶられた」「どちらの親の立場になってもその気持ちは共感できるし否定もできる」など、“被害者”“加害者”といった関係性を超えた我が子を思う親の愛に共感した一方で、「本当の親との生活で、6歳ながらに幸せなフリをする子どもの姿に感情がこみ上げた」など、親を思う子の姿にも胸を打たれたという感想もあった。
『本当は誰も悪人なんかじゃないのに・・・・・人工の産物である政治や経済という仕組みに人が翻弄され、お互いがお互いを傷つけあってしまうという「切なさ」と、血で繋がっていない人と人の溝を愛情によって埋められるんだという「温かさ」を強く実感した』というのが私自身の感想でした。
年間20万人もの子どもが行方不明になっている中国の現状を背景に描かれた本作。中国では本作のヒットにより、誘拐された子を買う親も重罪とする刑法改正が実現するなど反響を呼び、観客は「中国では当たり前のように起きている日常が表現されている」「中国が抱える現実的な問題が映画から理解できる」「社会批判と共に親と子が抱く無力感なども描かれていてよかった」などの感想を寄せると共に、「ひとりっ子政策が根源にあるのではないか」「最後まで考えさせられた」「観客に問いかけるラストシーンが印象的」など様々な思いを述べています。
ちなみに、ランキング2位は全世界40か国で翻訳されている児童書を基にクマのパディントンの冒険を描いた『パディントン』、3位が世界で累計2100万部以上を売り上げたベストセラー小説を豪華キャストで映画化した歴史アドベンチャー『千年医師物語~ペルシアの彼方へ~』だったようです。
(本ランキングは、1/15(金)、16(土)に公開された新作映画7本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの) ]
海外在住の長女からメールが届いた。
メールの中身は、大学時代の友人から届いた便り!
手紙の内容は、おおよそこんな内容でした。
♡Dear MIKA♡
大学で一緒だった◯◯です。覚えてくれてるかな?実は、クリスマス休暇でNYに行ってきました。その時、なつかしい Strandに行ったんですが、そこで、とっても素敵な写真集を購入しました。休暇が終わって家にもどって、一枚一枚の写真を楽しんでいたところ、最後のページにあなたとあなたの妹とお父さんが一緒に写っている写真が載っていて、びっくり!!名前を見たら確かにMIKAと書いてありました。何と、私が感動して見ていたのは、「OYAKO」という、お父さんの写真集だったんです。この美しい写真集に出会えた喜びを伝えたくって、思わずお便りを書きました・・・ 世界は狭いね!」
彼女は今、イスタンブールに住んでいるという。日本からアメリカに渡った写真集「OYAKO」は、いま、イスタンブールでいろいろな人に見てもらえる機会を得ました。昨年、ベルリンで行われた国際フィルムフェスティバルのドキュメンタリーフィルム部門で受賞、そして今年はシンガポールでの展覧会!
日本で誕生した「親子の日」は、海を渡って世界を目指します。
「成人の日」は、「おとなになったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます日」という思いを込めて、1948年に法律で定められたのだそうですが、大人としての自覚というのは、果たしてどんなことでしょうか?
親からかけがえのない命を与えられた赤ちゃんが、成長し続けるる過程で身につけていく一番大事なことは、「「他人への思いやり」です。思いやりの有無こそが、大人と子どもの境界線ではないかと思います。その境界線を行ったり来たりしながら、失敗や迷いや幻滅や喜びを繰り返して、少しづつ「人に成る」のです。
「成人の日」とは、その日をを迎えたから成人になるのではなく、成人になるということを改めて考える日!だと受け止めて、自分に向き合って欲しいと・・・・そんなことを思った昨日の「成人の日」でした。
明けましておめでとうございます。
「親子の日2016年」は、新鮮な企画満載のスタートとなりました。
本年行います最初のイベントは、2月19日〜3月12日の期間、シンガポールの JCC (Japan Creative Centre)で行われます「ブルース・オズボーン写真展」と撮影会。
この海外での最初の展覧会と撮影会をきっかけに、世界各地の人たちともコミュニケーションをとれるような活動にも積極的に関わっていこうと思っています。
不安なニュースが立て続きに伝わって、震撼としたエネルギーが世界中を取り巻く不安の大きい年の始まりでしたが、“自分の命を守ることは、他人の命を大切にすることでしか保証されない!”そんなことを深く心に刻んだ一年の始まりでした。
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1月9日の毎日新聞夕刊の〈人模様〉欄に掲載されたブルース・オズボーンの記事を紹介させていただきます。
タイトル:「親子」を見つめ、広める ブルース・オズボーンさん
親子の写真を30年以上撮り続けてきた神奈川県在住の米国人写真家、ブルース・オズボーンさん(65)。「親子の日」(7月の第4日曜日)の提唱者であるオズボーンさんを追った映画「OYAKO」が独立系作品を対象とするベルリンの国際映画祭でベストドキュメンタリー賞を受賞した。映画は親子の日10周年を記念し製作された。撮影のきっかけとなった男性ロックミュージシャンとその母、東日本大震災で被災した親子らを取り上げている。
「親子は人間関係の一番の土台。そういう出会いを見つめることで、家族や地域、国などが見えてくる」とオズボーンさん。5000組以上を撮影してきたが、「それぞれがユニーク」と言う。
来月、日米以外で初の撮影・展示会をシンガポールで行う。「『親子』というユニットは日本独特で、英語に訳せない言葉。海外にも親子という関係の大切さを広めたい」。春に孫が生まれる。「長女と孫の親子写真も撮りたい」と希望に胸を膨らませる。【西田真季子】
長年、親子写真を撮り続けて来たブルース・オズボーンにとって、又一人、懐かしい人が逝ってしまった。
野坂昭如さんとお嬢様の写真を撮影したのは、1988年のこと。撮影日の1週間前から、毎朝のように野坂さんから電話があった。「着るものはタキシードでいいですか?」とか、「撮影時間のどのくらい前に行けばいいですか?」とか・・・が、電話をかけてきた理由だった。撮影当日、スタジオに現れた野坂さんは、オズボーンに「よろしくお願いします」と一言。無言で、タキシードについた糸くずをテープを使ってとっていた。撮影中も、直立不動で、会話はほとんど無かったと記憶している。「機嫌が悪いのかな???」と心配しながら、撮影は終了した。後日、雑誌に、「ブルース・オズボーンに親子で撮影をしてもらった。だいじな娘との写真を撮ってもらうにあたり、1週間、好きなお酒を飲まないで過ごした」と書いてあった。
真っすぐに生きてきたから、いろいろな衝突もあったが、心の奥に秘めた深い愛が、写真に現れている。
ご冥福を祈ります。